カテゴリー別アーカイブ: 実施報告

新年度の幕開け


 思い返すと、3/30(土)汐留シオサイトでの「東北応援ビレッジ」が、年度末から新年度に切り替わる、大きな節目でした。
 心に残っているのは、土壌スクリーニング・プロジェクトのJA新ふくしま担当・紺野茂美氏のバンド「縁屋<ENYHA>」の演奏。中でも、「神戸から東北に唄い継がれ、福島ではオレたちが唄い継ぐ」と仰る「満月の夕」の余韻に、この1週間浸っています。

 おかげで、素晴らしい新年度の幕開けになりました。
 ビレッジ参加に導いてくださった日生協・尾崎さん、JCN福島担当・鈴木さん他、ボランティアやご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

 今週は、本来月曜日にあるレクチャーも、福島大で辞令式があったため火曜日に。 続きを読む

3月4日から一週間


 久しぶりの更新です。「311特需」とでも呼ぶべきか、福島はここ2、3週間、妙な忙しさの中にあった気がします。その節目となった、3月11日から2年目の日までの1週間について、更新します。

 季節と共に、試験栽培などでさらに忙しくなる福大・石井先生。月曜レクチャーは、4月頃から映像に切り替わる準備をすすめています。おのずと、あと数回しか生で聞けないであろう先生のレクチャー、貴重です。

 今週は、予々大変お世話になっているならコープ/CWSさんより西山さん、丸山さん、木村さんのお三方、そして毎週1名ずつ来福してくださる、大阪いずみ市民生協さんより高野さんに、ボランティア参加いただきました。深謝です。 続きを読む

2月18日、作業再開第一週目


 5週間のインターバルを経て、2月18日の週からやっと再開した「土壌スクリーニング・プロジェクト」。それにしても、まるでそれを祝ってくれるかのように中身濃く、賑やかな一週間でした。

 ボランティアに来福されたのは日生協・柳ケ瀬様、コープネット栗原様と藤田様のお三方。作業休止期間も走り回られていた石井先生のレクチャーは、蓋を開けるとさらに充実の内容で、皆さん「これを毎週やっている?」、「しかも知らないことだらけ」と驚かれていました。

 柳ケ瀬さんは、「一般的な『汚染』の理解として、一度放射線に当たったらそれが『汚染だ』と、ちゃんと理解している人間がまわりにもいない。 続きを読む

作業再開!


 雪に埋まったこの状況から、

遂に、春の日差しが福島市内を覆いはじめました。

 本日土壌スクリーニングPJ・JA新ふくしまの担当、紺野氏と協議の結果、遂に来週2月18日の週より、現場作業再開決定です。 続きを読む

スクリーニング作業休止の間に(1月28日の週)


 1/30(水)に開催されたJA新ふくしま「放射性物質土壌調査中間検討会」での福大・小山チームの報告にあったように、セシウムの農作物への移行メカニズムはかなり突き詰めたところまで解明されてきており、それを、そもそもの農業生産の強固な基盤をつくるため、土壌の放射性物質含有量はもちろん含む、地域の地質分析にまで繋げていこうという大きな方向性については、先日facebookを通じて報告させていただきました。

作付け制限を受けていた大波地区水田一筆調査地図一覧も完成

 木、金曜は茨城県生協連、新潟県生協連の皆様総勢約20名様が福島県視察にいらっしゃり、 続きを読む

積雪による作業休止までの進捗状況


 下の写真は、前回12月3日当時の具体的な数字に続き、降雪で作業が停止する前、1月11日現在の土壌調査進度率と計画一覧です。

  期間は年末年始の休日を挟んでの約一ヶ月。冬場は田んぼ調査のみのため果樹園の調査済44%は変わりなく、田んぼの調査済が3,211筆から4,412筆、11%から18%に進みました。 続きを読む

冬場の服装について


 福島は今朝も粉雪が舞っていました。
 今日も明日も天気予報の最低気温は0度。
 本格的に雪が降り積もって作業が中止するまで、寒さ対策は必須です。JA新ふくしま・紺野さんからいただいた、作業服の注意を共有させていただきます。

1、雨の場合は傘です。
2、通常の上下のカッパがあると良いです。
3、雪の場合は、上下の防寒着が必要です。
4、長靴は必須です。中敷があるともっとよいです。
5、靴下は少し厚手のもので蒸れないものがよいです。
6、手袋、毛糸の耳が隠れる帽子、ネッグウオーマー等の防寒対策が必要です。
7、基本的に汚れせんが、田んぼの歩き方で汚れます。馴れですね。

 事務局も先週金曜、丸一日作業に参加してきました。下に写真で報告させていただきます。

この広大な田んぼを毎日、一枚一枚、一枚につき3点ずつ、とにかく測っていく作業です。天気が良くとも、風で体感温度が大きく変わります


12/20/2012
事務局

具体的な数字


 土壌スクリーニング・プロジェクトの進捗状況を伝える、数字の話題(12月3日現在)です。
 まず、10月いっぱいで一区切りした果樹園。

総筆数10,058→調査済4,412 

ということで、ここまで全体の44%を調査。あくまで予定ですが、来年5月から再開、9月いっぱいで終了となります。
 そして、現在まさに調査中の水田。

総筆数28,382→調査済3,211

 こちらはまだ11%。つまり、来年4月に田植えが始まる前には到底終わらぬ状況です。残りは来年お米の収穫後10月に再開し、12月終了予定です。 続きを読む

果樹園から田んぼのスクリーニングへ


 10月29日より、スクリーニングの現場は果樹園から田んぼに代わりました。

 果樹園との最大の違いはやはり、長靴が必須なこと。また、田んぼは薬物散布の必要がないこともあり、住宅地の真ん中に唐突に姿を現します。

 果樹園のように、果実や蜘蛛の巣を避けつつ腰をかがめながら前に進むこともなく、移動先への見晴らしもいいので、直線の動きが多くなります。変化が少ないので、作業はより淡々としたイメージになるかもしれません。

 また、スクリーニング場所の選定の仕方も独特です。それは、引いた水が最初に入ってくる水口(みなぐち)、田んぼの中央、水の出ていく水尻の3点。時に、作業に慣れているスクリーニング・スタッフでも水口と水尻を見つけるのに苦労していることがあり、やっと見つけた水口も、そうと言われてもわからないほどでした。

 線量は、放射性物質は水口に溜まる傾向が強く、次に水尻、そして中央はいつも比較的低いようです。一枚の田んぼの中でもそれだけ線量が違うことを目の当たりにするにつけ、行政が2キロ・メッシュでの測定を根拠に作成した放射性物質分布マップの信憑性に、疑問が生じます。

 30日の午後、瀬上町界隈での作業に帯同させていただきました。移動中の車内でJA新ふくしまの国分さんが呟いた、
「米はやっぱり主食のものだから、しっかり測らないとならねえ」
との言葉が、印象的でした。

11月4日朝
事務局

「体験学習と意見交換会」北村さん(日生協・産直G)の報告


 9月24・25日、福島県生協連本部(福島市)にて土壌スクリーニングプロジェクト「体験学習と意見交換会」が開催されました。このプロジェクトは、福島大学「うつくしまふくしま未来支援センター」の理論的・技術的支援を受け、JA新ふくしまと福島県生協連が共同で行う「汚染マップづくり」の調査活動です。

 100メートルメッシュ単位をベースに、田んぼや畑1枚1枚の土壌の放射線量を測定して、結果を地図に落とし込んでいきます。この取り組みは昨年秋、チェルノブイリ事故を視察したときにヒントを得たもので、セシウム137・137を両方計測できるようベラルーシ製の測定機をカスタマイズして使用しています。 続きを読む