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ATOMTEX社さん御一行が県生協連に


 昨日11月12日早朝、福大・石井秀樹先生から、市内の市民放射能測定所=CRMSにベラルーシからのゲストが来るとの情報を聞き、伺いました。

 ゲストは、CRMSにあるホールボディカウンター他、県内外で、食品に含まれるベクレル数を測るのに活躍しているNaIシンチレーション・カウンター、土壌スクリーニング・プロジェクトで日々活躍しているAT6106DR=通称「ロケット」のメーカー、ATOMTEX社の皆様。

CRMSには、DAYS JAPANさん寄贈のNaIシンチレーション・カウンターが

 その後福島県生協連にて、ATOMTEX社の皆さんと石井先生の、土壌スクリーニング測定器についての意見交換会がありました。

 ATOMTEX社は1995年創設なものの、もともとは政府機関から独立した会社であり、そのノウハウは40年以上蓄積されてきたと。現在は170人もの従業員を抱え、安定した顧客としてまずロシアとヨーロッパ諸国、そして、昨年からは日本が最大の市場であるとのことでした。
 代表のVladimir Guzovさん曰く、

土壌スクリーニング・プロジェクトによって収集されたデータとその共有はとても貴重で、重要なものであると。福島から自社製品への関心、協力に感謝を述べながら、さらに改善・改良された製品の開発を約束されていました。 
 実際にATOMTEX社さんは、これまでもあらゆるリクエストにきめ細かい対応をされてきて、機器はここ2年ですでに4、5回はバージョンアップされています。

左に、笑顔の福大・石井秀樹特任助教。手に、ならコープさんに寄贈いただいたロケットを持つATOMTEX社の皆さん。そして手前に、そのATOMTEX社御一行の日本でのコーディネイトから、機器と連動するシステム制作までをも手がけるアドフューテック(Advanced Fusion Technology)社の皆様。この写真に写る方々の連携に、福島の農業の未来はかかっています

  製造する関連機器は70種以上。現在、他には宇宙開発用の製品も多く手掛けているというATOMTEX社さんでした。

11月13日
事務局

果樹園から田んぼのスクリーニングへ


 10月29日より、スクリーニングの現場は果樹園から田んぼに代わりました。

 果樹園との最大の違いはやはり、長靴が必須なこと。また、田んぼは薬物散布の必要がないこともあり、住宅地の真ん中に唐突に姿を現します。

 果樹園のように、果実や蜘蛛の巣を避けつつ腰をかがめながら前に進むこともなく、移動先への見晴らしもいいので、直線の動きが多くなります。変化が少ないので、作業はより淡々としたイメージになるかもしれません。

 また、スクリーニング場所の選定の仕方も独特です。それは、引いた水が最初に入ってくる水口(みなぐち)、田んぼの中央、水の出ていく水尻の3点。時に、作業に慣れているスクリーニング・スタッフでも水口と水尻を見つけるのに苦労していることがあり、やっと見つけた水口も、そうと言われてもわからないほどでした。

 線量は、放射性物質は水口に溜まる傾向が強く、次に水尻、そして中央はいつも比較的低いようです。一枚の田んぼの中でもそれだけ線量が違うことを目の当たりにするにつけ、行政が2キロ・メッシュでの測定を根拠に作成した放射性物質分布マップの信憑性に、疑問が生じます。

 30日の午後、瀬上町界隈での作業に帯同させていただきました。移動中の車内でJA新ふくしまの国分さんが呟いた、
「米はやっぱり主食のものだから、しっかり測らないとならねえ」
との言葉が、印象的でした。

11月4日朝
事務局

「体験学習と意見交換会」北村さん(日生協・産直G)の報告


 9月24・25日、福島県生協連本部(福島市)にて土壌スクリーニングプロジェクト「体験学習と意見交換会」が開催されました。このプロジェクトは、福島大学「うつくしまふくしま未来支援センター」の理論的・技術的支援を受け、JA新ふくしまと福島県生協連が共同で行う「汚染マップづくり」の調査活動です。

 100メートルメッシュ単位をベースに、田んぼや畑1枚1枚の土壌の放射線量を測定して、結果を地図に落とし込んでいきます。この取り組みは昨年秋、チェルノブイリ事故を視察したときにヒントを得たもので、セシウム137・137を両方計測できるようベラルーシ製の測定機をカスタマイズして使用しています。 続きを読む

日本生協連・浅田会長が視察


 去る10月18日、日本生協連浅田克己会長が来福し、土壌スクリーニング・プロジェクトを視察されました。
 一連の作業の流れをご覧になり、スクリーニング・スタッフの説明を聞いて、改めてプロジェクトの意義への理解を深められ、激励を受けました。
 今後も日本生協連から、全力のご支援をいただけるとのこと。
 とても勇気づけられ、そして、気を引き締められました!



10月24日
事務局

(記念すべき)第1回土壌スクリーニング・ボランティア


 2012年10月8日、「土壌スクリーニング・プロジェクト」がはじまりました。

 プロジェクトは、福島大学小山良太准教授率いる研究チームの提案を受けたJA新ふくしまが英断を下し、そこに福島県生協連のサポートが加わって実現しました。これは、福島県の農業が置かれた厳しい現状を乗り超えるため必須の試みであり、未来に向け、安心と共に持続していく姿を県内外に示していく取組みです。
 私たちはベラルーシ、ウクライナの経験から学びつつ、実践の中から日本、福島だからこその農業のかたちを獲得しなければなりません。そしてもちろん、今これをお読みくださっている全国の生協の皆様のご協力は、プロジェクトの存続に必要不可欠なものであります。 続きを読む