去る10月22日夜、11月2日から8日までフォーラム福島にて上映される映画「飯舘村 放射能と帰村」(土井敏邦監督/2013年)の試写会に行ってきました。
福島に関する映画は「フタバから遠く離れて」、「A2-B-C」、「希望の国」、「天に栄える村」、「朝日のあたる家」等々ある中で、真っ直ぐ重く心に響く作品でした。
試写会に合わせ土井監督が来館され、お話しされました。
パレスチナに長く滞在し、作品をつくってこられた監督。
「パレスチナは人災。津波は天災。福島は人災。パレスチナと福島に共通しているのは、それが『土地の問題』であること。農民がその地を耕しながら生きていけなくなってしまった。喜びとは何か、帰れなくなった時にわかる。『避難民』は帰ることが前提だが、帰れないのは『難民』であり、それがパレスチナで起こっていること。住民が棄民となっている。現在国の首相は原発再稼動に尽力し、国外で原発を売って歩いている。国家は民を守らないのではないか?『ジャーナリズムとしてそこを描かねば』と、作品をつくってきた。故郷とは人にとって何なのか。失う前の姿を知らなければ、失う痛みがわからない。見えない放射能をどう描くかも課題だった。そこで、当初の『帰れるのか?』というテーマに『除染』が深く関わってきた。飯舘村について『失う』という視点だけでは描けなかった。映像の力は作り手の意図を超えていく。『飯舘村の方々が納得いく映画をつくらねば』と自らに言い聞かせながらつくった」
上映期間は7日間。
10/30/2013
事務局